26:41

制作 劇団あんだんて

CAST
ゴブ蔵(長男こぶた) cv.ライト
ジル(次男こぶた)   cv.shin
ぺぺ(三男こぶた)   cv.りなどん
トカマク(オオカミ) cv.そんちゃん
アーメイ(ナレーション) cv.まめ鋼


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‐プロローグ‐

 
アーメイ「わしはアーメイ、勇者候補選抜教官である」

 
ゴブ蔵「なんだべここ?」

 
ジル「このジルベルト・ユーベリッヒ・フォン・シュトロハイム八世に何用だと言うのだ!」

 
ぺぺ「何事じゃ?」

 アーメイ「よく来た!貴様らの勇者の素質を見極めてやる!」


 
ゴブ蔵「ゆうしゃ?なんだべそれ?」

 
ぺぺ「ほほう?」

 ジル「な、なんだと!? 勇者に最も近いこの私にそのような事は必要ない!」


 
アーメイ「状況は切迫している!早急に勇者を探し出さねばならん」

 
ジル「だからこの私が!」

 アーメイ「貴様らには、これからテストを行ってもらう。
      以上、異論は認めない! 力で示せ!勇者候補!」

 ジル「勇者…候補…ぐぬぬ」

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‐素材選び‐

 アーメイ「では、ここに様々な素材を用意した!
      これから貴様らにはどれかひとつの素材を使って砦を築いてもらう」

 ジル「砦…だと?」

 
ぺぺ「ムッフッフ。面白そうじゃの」

 
ゴブ蔵「オラはしがない商人だべ。大工は専門外ですだ」

 
アーメイ「魔族との戦いにおいて、砦は必要不可欠。
      如何に素早く立派な砦を築けるかは勇者の大事な素質だ!」

 ジル「この高貴な私にそのような…」

 
アーメイ「こんな事も出来なくてどうする!」

 ジル「で、出来ないなどどは言っていない!
    この私に出来ない事などある訳が!」


 アーメイ「では、ぐずぐずするな!勇者候補!」

 ジル「ぐぬぬ。 その無礼な態度を必ず後悔する日が来るぞ…」

 
ぺぺ「ムッフッフッフッ」

 
ゴブ蔵「仕方ないべな〜。
     んだわ、もう夜も来そうだし簡単に出来そうなこの藁を貰うだ」

 
ジル「では、この高貴な私に相応しい城をこのレンガで…」

 
ぺぺ「ちょっと待つのじゃ。」

 
ジル「なんだ?何か文句でもあるのか?」

 ぺぺ「遠い異国の地では、古来より宮大工と呼ばれる者がおるそうじゃ」

 
ジル「宮大工だと?」

 
ぺぺ「それにこの木目を見てみい。
    こんな素晴らしい木目は中々お目にかかれんぞい?」

 
ジル「ほう…」

 
ぺぺ「わしが木を選ぼうかと思ったのじゃが…?」

 ジル「高貴な木は、同じく高貴な私に相応しいと譲ろうと言うのだな?」


 
ぺぺ「ムッフッフッフッ」

 ジル「良かろう。私はこの高貴な木にするとしよう。」

 
ぺぺ「では、わしは残ったレンガじゃの」

 
アーメイ「よし、素材は決まったようだな。
      では各自さっそく作業に取り掛かるのだ!」


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‐建設中‐

  <藁で家を建てるゴブ蔵>

 ゴブ蔵「これがこうで… ん? こっちがこうだべ?

     オラは商人だって言ってるのに全然話聞いてくれなかっただな…
     人の話はきちんと聞けとアニイも言ってたべ。
     あんなんじゃ出世出来ないべ」



  <木で家を建てるジル>

 
ジル「く…この私がこんな肉体労働など…

    しかし、砦と聞いて引く訳にはいかん。
    何しろ私は、ジルベルト・ユーベリッヒ・フォン・シュトロハイム八世。
    世界で最も勇者に近い男だからな!

    …しかし…これは…  ぜぇぜぇ

    ええい!疲れてなどおらぬ!
    見よ!この華麗なカナヅチ捌きを!!」 


  <レンガで家を建てる?ぺぺ>

 ぺぺ「ムッフッフ。さてさて、この老体では大工仕事は少々難儀じゃのう。

    取り敢えず、設計図をちょちょいのちょいっと…
    ふむ。こんなもんじゃろ。

    さて、どうするかのう」



  <家が完成>

 
ゴブ蔵「ふぅ。出来たべ。
     やっぱり藁を選んで正解だべ。さくっと出来たべ。

     中々快適な住まいだべ〜♪
     これならきっと売れるべな〜!


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  《ゴブ蔵のテレフォンショッピング〜》

 
ゴブ蔵「今日オススメする商品はコレ!
     なんとゴブ蔵印の藁の家!

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ゴブ蔵「ふぅ〜。
     
     …まだ夜まで時間があるべな。
     ちょっと時間までゆっくりするべかな〜」


 
ジル「ふ… やはり私は天才だ… <疲れきっている様に>

    見ろ、この砦を!

    …って、おい!誰もいないのか!」


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‐オオカミ登場‐

 
アーメイ「さて、あの3人だけでは心許ない。
      他にも勇者の素質を持った者を見極めに行かねば…

      しかし、あの3人の砦のチェックもせねばなるまい」

      
  <道に迷うトカマク>

 
トカマク「あ、あの・・・
      すみません。ちょっといいですか?
      そう、そうです。ラジオを聞いてくださってる貴方です。<リスナーに向かって>

      あの・・・私どうしてここに居るんでしょう?」


  <背後からアーメイが接近>

 
アーメイ「良い所に来た。トカマクよ」

 
トカマク「ひ… え?え?な、なんですか…」

 アーメイ「五勇者捜索隊隊長の貴様にひとつ頼みたい」

 
トカマク「もう私、隊長じゃないんですけど…」

 アーメイ「それはどうでもいい。取り敢えず話を聞け!」

 
トカマク「えぇ〜…」

 アーメイ「この先に勇者候補達が建てた砦がある」

 トカマク「砦…?」

 アーメイ「どのような砦になったか確認して報告するのだ!」

 トカマク「なんで私なんですか〜」


 アーメイ「えーい!つべこべ言うな!駆け足だ!」

 トカマク「ひぃ〜〜」

  <トカマクが走っていって…転ぶ>

 
トカマク「いたっ!」

 
アーメイ「はぁ〜〜…<ため息>」

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‐藁の家‐

  <藁の家近く、トカマクが歩いてくる>

 
トカマク「どうしてこういつもいつもああ威圧的なんでしょう…

     うーん。アーメイさんが言っていたのってこのお家でしょうか…
     砦…って言っていたけど、どうみてもただのお家です。
     道を間違えたのでしょうか…」


  <ウロウロ>

 
ゴブ蔵「ん?誰かいるだべか?」

 トカマク「あ…こ、こんにちは!」

 ゴブ蔵「誰だべ?」

 トカマク「えっと…私、トカマクって言います」

 
ゴブ蔵「トカマク?なんか用だべか?」

 トカマク「ええっと…その…用って程では…」

 
ゴブ蔵(なんなんだべ? …ん?あの手に持っているのは…)

     「その手に持っているのはもしかして…」


 トカマク「え?あ、これですか? 森の中で見つけたのですけど、綺麗だから拾っちゃいました」

 
ゴブ蔵「良く見せてほしいべ」

 トカマク「あ、はい。どうぞ」

 ゴブ蔵「どれどれ…」

     (こ、これは! モンスターコインだべ! それもちょっと普通のと違うべ!
     これは…絶対欲しいべ。 でもこんな珍しいコインは中々手放してくれなさそうだな…)

     「ま、まぁ 取り敢えずこれはお返ししますだ」


 トカマク「あ、はい」

 
ゴブ蔵「えっと… どうだべ?お茶でも…?」

 トカマク「ええっと…」

 ゴブ蔵(と、唐突過ぎたべ… 警戒してるべー)

     「オ、オラは商人だべ。 珍しいお茶を手に入れましたですだ。
     店に出す前に味見をしなくてはいけないですだ」

 トカマク「は、はぁ…」

 
ゴブ蔵「消費者の意見も聞いてみたいと思ってた所だべ。
     …お茶は嫌いだべか?」

 トカマク「いえ、大好きです」

 
ゴブ蔵「なら、お願い出来ないべか?」

 トカマク「はい、そういう事なら喜んで」

 ゴブ蔵「助かったべ〜
     ささ、狭いけども遠慮なく上がってくれですだ」


 トカマク「はい。お邪魔します」

 
ゴブ蔵「さてと、やかんやかん」

  <ごそごそ>

 
トカマク「わぁ、中も全部藁で出来ているんですね〜」

 
ゴブ蔵「風通しも良くて中々快適だべ」

 トカマク「そうですね♪」

 ゴブ蔵「さて、お湯を沸かすべ。
     えーっと…マッチはと…」


  <ガサゴソ>

 
ゴブ蔵「ああ、あったべ!」

  <マッチを何回かつけようとする>

 
ゴブ蔵「あれ?」

 トカマク「どうかしましたか?」

 ゴブ蔵「何だが上手く火がつかないべ。湿気ってるだか?」

 トカマク「あら…」

 
ゴブ蔵「困ったべ。マッチはこれしかねぇだが…」

 トカマク「あの…」

 
ゴブ蔵「ん?なんだべ?」

 トカマク「私、少しですが火を起こせますよ」

 
ゴブ蔵「本当だべか?」

 トカマク「ええ」

 
ゴブ蔵「ならお願いするべ」

 トカマク「はい!任せてください。

      ヴォルケーノ!」

 ゴブ蔵「おぉ、いいべいいべ。 これならお茶が沸かせる…え?ちょ」

  <メラメラ>

 
トカマク「あぁ!頑張りすぎました〜><」

 
ゴブ蔵「オラの家が燃えるべ!」

 
トカマク「ごめんなさい〜><」

 ゴブ蔵「あ、まずいべ」

 
トカマク「え?」

 
ゴブ蔵「奥の倉庫に店用の火薬をたんまり置いてたべ!」

 トカマク「ええええええええ!」


  <ドカーン!!>

 トカマク「きゃー!!」

 
ゴブ蔵「モンスターコイーン!!」

  <二人とも爆風で飛んでいく>      

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‐木の家‐

 ジル「フフフ。 どうだこの素晴らしい砦は!
    何人たりとも攻め込む事は叶わないだろう!

    あぁ、自分の才能が恐ろしい。
    さすが、この世界で最も勇者に近い男…
    ジルベルト・ユーベリッヒ・フォン・シュトロハイム八世の辞書に不可能の文字は無い!」

  <ぴゅーん ドカン  飛んでくるトカマク>

 
トカマク「けほんけほん…」

 ジル「な、なんだ貴様!」

 トカマク「けほ… あ、ジルさんこんにちは…」


 
ジル「ど、どこから現れた!?」

 トカマク「えっと…これには色々とありまして…」


 
ジル「まぁいい。 丁度いいトカマク、この砦を愛でる事を許そう」

 
トカマク「砦?」 (あ、もしかしてアーメイさんが言ってたのってここかしら?)

 
ジル「どうだ!この素晴らしい造りは!
    正面はもちろん、右サイドも左サイドも当然後方から見ても完璧だ!」


 トカマク「は、はぁ…」 <立ち上がる>

 ジル「特にこの木目を十分に生かした組み方はどうだ?
    思う存分賛辞の言葉をかけてくれて構わんぞ!」


 トカマク「えぇっと…」 <家を見て回る>


 
ジル「どうだ?どうだ?」

 トカマク「あ〜… とっても素適だと思います…」


 
ジル「そうだろうそうだろう。
    何しろこのジルベルト・ユーベリッヒ・フォン・シュトロハイム八世が手がけたのだからな!」

 
トカマク「あら?この釘はなんでしょう?」

 
ジル「なんだ?どうした」

 トカマク「いえあの…」

 
ジル「ん? こ、これは…」

 トカマク「はみ出てますね」

 
ジル「――! な、何だ、その眼差しはッ!?
    断じて、設計ミスではないぞ!」


 トカマク「は、はぁ…」

 
ジル「これはだな、遠い異国の宮大工という者の技法を…ぶつぶつ」

  <ぴゅーん>

 トカマク「あれ?なんでしょうか?」

 
ジル「ん?何か…飛んでくるな…」

 トカマク「あ、あれは!」

 
ジル「ま、待て!その方角はまずい!」

  <ぴゅーん>

 
ゴブ蔵「モンスターコイーン!」

  <ドカーン! ジルの砦に墜落→大破>

 
ジル「あああああ!このジルベルト・ユーベリッヒ・フォン・シュトロハイム八世の城がぁぁぁあああ!」

 トカマク「ゴブ蔵さんは軽いから私より高く飛ばされていたんですね…」

  <瓦礫から這い出るゴブ蔵>

 ゴブ蔵「あいたた… とんだ目にあったべ…
     ん?飛んだだけに… ぶくく」


 
ジル「き、貴様…」

 ゴブ蔵「あんた誰だべ?」

 
ジル「こ、このジルベルト・ユーベリッヒ・フォン・シュトロハイム八世を知らぬだと!?」

 
ゴブ蔵「知らないべ」

 
ジル「ぶ、無礼な…貴様!そこへなおれ!!!」

 
ゴブ蔵「やるべか〜?」

 トカマク「ま、待ってください!お二人共!」

 
ジル&ゴブ蔵「うるさい!」

 トカマク「喧嘩はダメですってばー! アイスフロスト!」


  <ピキピキピキ>

 
トカマク「…はっ ま、またやりすぎてしまいました…
      どうしましょう…

      そ、そうだ、お家はもう一軒あるってアーメイさんが言ってました。
      助けをお願いしましょう。

      よいしょよいしょ。重いです><」

  <ずりずり>

 トカマク「あっ!」

  <ドタン 転ぶ>

 
トカマク「あいたー!」

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‐レンガの家‐

 
ぺぺ「ムッフッフッフ。嬢ちゃん面白そうな物を運んでおるのう」

 
トカマク「あ、ぺぺさん!助けてください〜」

 ぺぺ「いやいや、わしはもう年での。
    力仕事には向いておらんのじゃ。

    どれ、また若い者の力を借りるかの。」


  <ピー 口笛を吹くと何人もの若者が現れジルとゴブ蔵の氷像をレンガの家に運ぶ>

                             りなどん「よし、出番だー!」

                             shin「そっち持ってくれよ〜」

                             そんちゃん「うわ!冷めて〜!」

                             ライト「ちくしょう、重いな〜!」

                             全員「わっしょいわっしょい!」

                             まめ鋼「あ!なんか取れた・・・ま、いっか!」


 
トカマク「え?え? この人達は?」

 ぺぺ「頭は使うもんじゃ。ムッフッフッフ」

 トカマク「何だか良くわかりませんが、助かりました」

 ペペ「わしは何にもしとらんがの」

  <レンガの家を見る>

 
トカマク「まあ!このお家はぺぺさんが作ったんですか?」

 
ペペ「わしは設計をしただけじゃ。力仕事は先程の若い者にやってもらってのう」

 トカマク「素適なお家ですね〜」

 
ペペ「そうか?そう褒められると嬉しいのう。ムッフッフッフ」

 トカマク「作りもとてもしっかりしてます!」

 
ペペ「そりゃレンガじゃからのう」

 トカマク「やっぱり藁や木よりも頑丈ですよね〜」

 
ペペ「んむ。サルでもわかる事だわい」

 
ジル「…サルでも…だとう?」

 トカマク「あ、ジルさん」

 
ペペ「おやおや、氷が溶けてしまったようじゃの」

 
ジル「じじい貴様、今なんと言った?」

 
ペペ「ずっと氷漬けになっておれば良かったのに ボソッ」

 ジル「貴様!一度ならず二度までもこの私を愚弄するか!
    この私を誰だと思っている!この世界でもっとも勇者に近い男!
    ジルベルト・ユーベリッヒ…」

 
ペペ「相変わらずうざい名前じゃな。
    ジルで結構。うどんジル、仕損ジル、だんごジル」


 ジル「じじい!その呼び方はするなと何度も!」

 
ペペ「さて、嬢ちゃん」

 トカマク「は、はい」

 ペペ「そっちの小さいのもじゃ」

 
ゴブ蔵「へ?お、オラのことだべか?オラはゴブ蔵って言うですだ」

 ペペ「では、ゴブ蔵とやら、わしの入れたお茶でも飲まんかな?」


 トカマク「あ、嬉しいです!さっきゴブ蔵さんのところで頂こうとしたのですけどちょっと失敗してしまって…」

 
ゴブ蔵(ちょっと?あれがちょっとだべか?)

 トカマク「あ、ゴブ蔵さん。さっきはすみませんでした…
      大事なお家をあんなにしてしまって…」

 
ゴブ蔵「い、いいべいいべ!あんなのいっくらでも作れるだ!気にしなくていいだよ!」

 トカマク「そう言っていただけると…」

 
ゴブ蔵(さっきあの娘っこのポケットから光る物が見えたべ。
     あのモンスターコインはまだあの娘っこが持ってるべ。
     手に入れるまではご機嫌取りだべ〜)


 トカマク「どうかしました?ゴブ蔵さん?」

 ゴブ蔵「な、なんでもないべ!それより色々あって喉がカラカラだべ!
     早くお茶をご馳走になりたいべな〜!」


 トカマク「あ、そうですね」

 
ペペ「ムッフッフ。話はまとまったようじゃの。では、新居にご案内じゃ」

 ジル「…ちょっと待て」

 
ペペ「ん?なんじゃまだおったのか」

 ジル「このジルベルト・ユーベリッヒ・フォン・シュトロハイム八世を無視するとは!
    重ね重ね無礼な!」

 
ペペ「そんなにカッカしておっては… 禿げるぞい」

 ジル「な…この高貴な私が禿げるなどあるわけが!」

 
ペペ「うるさいのはほっておいて行こうかの?」

 トカマク「は、はい」

 ゴブ蔵「行くべ行くべ〜♪」

 ジル「きさまらー!覚えてろよーーー!! <遠くの方で>」


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<レンガの家の中>

 
ペペ「どうかの?異国のお茶は?」

 トカマク「不思議な味ですね〜。でも美味しいです♪」

 
ゴブ蔵「本当だべ。これは美味いべな〜」

 
ペペ「それは良かった。ムッフッフッフ」

 ゴブ蔵「これはどこから仕入れただ?良かったら仕入れルートを教えて欲しいだ」


 
ペペ「ほう、お主は商人かの?」

 
ゴブ蔵「そうだべ!いつかはファンブルグの城も仕入れたいべ!」

 
ぺぺ「ムッフッフ。面白いことを言う。では、教えてやろう。
    これはなギノスに独自のルートがあってのう」

 ゴブ蔵「ふんふん」


 トカマク「あ〜、ギノスなんですね〜」

 ゴブ蔵「ギノスってどこだべ?オラ知らないだ」

 
ぺぺ「ギノスは良いところじゃぞ〜」

 ゴブ蔵「ふんふん」


 
ぺぺ「詳しくはリスナーが知っておるじゃろう
    聞いてみたらどうじゃ?」


 
ゴブ蔵「ラジオを聴いてるコンチェ住人の皆さん!
     是非オラに7秒でギノスへの行き方をレクチャーして欲しいですだ!」


  <7秒経過>

 
ぺぺ「あ〜、もう時間切れじゃ。残念じゃのう」

 トカマク「短かすぎたんじゃないですか?」

 
ゴブ蔵「オラは7が大好きだから仕方がないべ!」

 トカマク「はぁ…
     ぺぺさんがギノスの行き方を教えてあげたらどうですか?」

 
ゴブ蔵「んだんだ」

 
ペペ「ギノス?ギノスってなんじゃ?」

 トカマク「さっき、ペペさんが言ったんじゃないですか〜」

 
ペペ「ムッフッフ。そんな事言いましたっけ?」

 
トカマク・ゴブ蔵「え〜〜〜」

 トカマク「どうしてそんな小○さんみたいな事言うんですか〜」


 
ぺぺ「ま、そのうち行けるじゃろうて」

 
ゴブ蔵「食えないじいさんだべな〜…ボソ」

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‐エピローグ‐

 トカマク「あ〜、お話とっても楽しかったです!
      長い時間お邪魔しました♪」

 ゴブ蔵「いや〜、色んな仕入れルートを教えてもらって助かったべ〜」

 
ペペ「わしも久々に楽しかったぞい」

 
ゴブ蔵「すっかり日も暮れたべ。オラは急いで商売に戻らねば…」

 トカマク「あ、待ってください、ゴブ蔵さん」

 
ゴブ蔵「ん?なんだべ?」

 トカマク「あの…これを…」

 
ゴブ蔵「そ、それは珍しいモンスターコインだべ!いいんだべか?」

 トカマク「このくらいしかできなくて申し訳ないんですけど、お家のお詫びに…」

 ゴブ蔵「あんなものいいんだべって!ありがとうだべ!
     じゃあ、オラは急ぐだから!まただべー!」


 トカマク「ふふ」

 
ペペ「ムッフッフッフ」

 
アーメイ「…何をやっている」

 
トカマク「ぇ…」

 アーメイ「何をやっていると聞いている!」

 トカマク「ひぃ! えっとあの…お茶をご馳走になっていました!」

 アーメイ「なんだと!?」

 
トカマク「あ、あのお菓子も頂きました…」

 アーメイ「そんな事は聞いておらん!」

 
トカマク「は、はいいいい!ごめんなさい><」

 アーメイ「砦の確認は済んでいるのか!」

 
トカマク「あ、えっと… ゴブ蔵さんのお家は私が燃やしてしまって…
      ジルさんのお家は崩れてしまって…
      ペペさんのお家が可愛らしくて素適だと思います!」

 アーメイ「ふむ。2つは壊れ、ひとつが残ったか…
      なるほど…」

 
トカマク「あの…?」

 アーメイ「レンガの砦を築いたのはペペ殿だな?」

 
ペペ「ムッフッフ。いかにも。」

 アーメイ「よし、ならば勇者決定だ!」

 
トカマク「ええええええ!?」

 
ペペ「わしが勇者?面白そうじゃの。ムッフッフ」

 アーメイ「では早速…」

 
ペペ「いやいや、わしはお主よりも年寄りじゃぞ?」

 アーメイ「それがなにか?」

 
ペペ「老体では大災厄には挑めぬ。わかるじゃろう?

 アーメイ「うーむ。しかし…」

 
ペペ「ムッフッフ。わしに良い考えがあるのじゃが?」

 アーメイ「ほう?なんだ?」

 
ペペ「あとでじっくり話すとするかのう」

 
トカマク「あ、あの… もう暗くなって来ましたし、私はそろそろ…」

 
ペペ「ああ、嬢ちゃん。気をつけてな」

 アーメイ「ご苦労であった」

 
トカマク「はい…ではまた…」

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  <一方その頃>

 
ジル「はぁはぁ… どうだ!最初の砦より素晴らしい物が出来上がったぞ!
    さぁ、早くこの私、ジルベルト・ユーベリッヒ・フォン・シュトロハイム八世の砦を賛美するのだ!

    …っておい!また誰もいないのかぁぁああああぁぁあ<エコー>」



  ‐めでたしめでたし?‐

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●団員コメント●

◆そんちゃん
 今回は、また今までやった事のないジャンル『大人しい女の子』という役どころをやらせて頂きました。
 最初は掴み所があまりなくて難しく感じたのですが、
 台本をみんなで足していくうちに『ドジっ娘』要素も追加され、なかなか面白いキャラになったと思います。
 これからも色々な役に挑戦していきたいと思います♪
 ありがとうございました(*- -)(*_ _)ペコリ

◆りなどん
 なんとか役目を最後までまっとう出来ました。
 安堵と寂しさの入り混じった複雑な気持ちです。
 普段、ぺぺの声なんて出しませんからね(笑)
 少し前に演じさせて頂いた「ドアを開けろ」のセンラや
 「ヒーローは俺だ!」のナレーションと比べると演じやすかったと思います。

 ぺぺ声で:最後まで聴いてくれて感謝感謝、んっふっふっふ〜♪

◆まめ鋼
 今回はコンチェNPCの役ということで、自分達なりのNPC像で色々話し合いながら
 やってみましたがいかがでしたでしょうかね?
 頑張ったよ! ホメて! と言い切りますが。 
 もっとこんな感じでもよかったかなー?なんてご意見もお待ちしてますので
 掲示板とかでビシバシ書いちゃって欲しいです 
 それをハゲみに今後も頑張りますよっ

◆shin
 ジルというウザがられキャラをやらせてもらって、だれもいないのかー!の、
 ぼっちシーンが一番大変でしたね。
 叫ぶというのがなかなかむずかしい(演技的にも、録音環境的にも)ので、何度も取り直しました。
 製作側としては、お話を作るというよりは、ここはこうしたほうがいいんじゃないか的な
 断片的なものでしたが、みんなでひとつの物語を作るという作業は楽しかったです。

◆ライト
 劇団あんだんて全員で製作ということでどうなるかと思っていましたが、
 予想以上に良いものができたと思います。
 ごぶ蔵は最後にキャラが決まったのですが、適当に言ったのが採用されてしまった・・・
 ということも印象的でした。
 テレホンショッピングもこんなの出来るか!という感じでしたが、
 全員で読み合わせをやっていると良いね!と言われやる気もUPしました。
 地味に奈々ちゃんネタを織り交ぜてもいただき、楽しく演じることもできました。
 最後に、非常に楽しく製作にも関われたので次回作以降にも繋げられたらと思います。


●編集後記●

これまでは、脚本家さんのみにチェックをしてもらって完成させていたのですが、
今回は台本作りから編集チェックまで全部の工程を団員全員で挑みました。
最初はまとまるのか不安でしたが、思った以上に団員のみんなが協力的で毎回とても楽しく笑いの耐えない時間となりました♪

編集チェックもお直しはほぼなかったのですが、これまで以上に一緒に作っている感じがしてワクワクしました。
これからもこういうやり方で作成して行くことになると思います。
もちろん、団員とだけではなく団員ではない方ともやっていけたら楽しそうですよね♪

これからも団員一同、皆さまに少しでも楽しんで貰えるように頑張って行きますので暖かい心で応援してやってくださいませ!

最後に、忙しい中嫌がらずにたくさんの協力をしてくれた団員のみんな、
そしてドラマを聞いてくださる全ての皆さんにありがとうございました(*- -)(*_ _)ペコリ
Thanks ☆☆** v(o^▽^o)v**☆☆ Thanks

                                                                   団長 そんちゃん