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  脚本 パフェ
  CAST
●カミュー  cv. ウズ

●ソフィー  cv. そんちゃん
●管理人   cv. 弧鈴
●ベルト・モコ   cv. パフェ
●コン     cv. ねむいzzz

  編集 そんちゃん



ファンブルグの南地区でターバンを被った男をご存知ですか?。
その男は昔、ウィルノア周辺を騒がせていた泥棒だったそうです。
ドア開け名人と呼ばれるほどどんなドアでも開けて盗みを働いていた。

その男の名前はウンベルト。

その男がまだ・・・泥棒家業をしていた頃のお話がこのドアクエ〜さぁ扉をあけて〜となります。

冒険者カミューに声をかけたもと泥棒だと名乗る女、ソフィー。
彼女は現在のウンベルトの様に富豪の屋敷へとカミューに話を持ちかけました。

そして彼女がカミューに託した事とは・・・。

ドアを開けろというクエストをちょっと別の視点で描いたストーリー。

劇団あんだんてボイスドラマ

ドアクエ〜さぁ扉をあけて〜


泥棒との出会い


 
カミュー:(ファンブルグの街で、ある女に出会った。
       その女は、南地区の外れでいつもどこか寂しげな表情で歩いていた。)

      
 
ソフィー:結構いい体格をしているわね。冒険者さんかしら?

 
カミュー:そのようなものです。
      
 
ソフィー:それならちょっと昔話につきあってくれないかしら?
      それと一つ頼みたいことがあるんだ。


 
カミュー:(そう言って、黙っているオレに彼女はゆっくりと語りだした。
       ・・・昔の記憶をたどるように。)


 
ソフィー:私は、ソフィーっていうの。

 
カミュー:オレはカミューっていいます。

 
ソフィー:カミューね。よろしく。
      実は・・・私は以前ウィルノア周辺を騒がせていた泥棒だったんだ。

      
カミュー:ど!泥棒!

ソフィー:もちろん今は足を洗っているけどね・・・。
      私は昔ね、ドア開け名人と呼ばれるほど
      どんなドアでも開けて、盗みを働いていたんだ。
      だけど、そんな私でも1つだけ開ける事ができなかったドアがあるの。


 
カミュー:開けられなかったドア・・・。

 
ソフィー:泥棒をやめた今でも、あのドアの事が気になるんだ。
      あのドアの先はどうなっているのかが・・・。
      頼みというのはね、私の代わりにそのドアを開けて
      先がどうなっているのかを見てきてほしいの。
      冒険者さんなら、行くことが出来るだろうと思って。

      
 
カミュー:泥棒さんは行かないんですか?     

 
ソフィー:だからもう泥棒は足をあらったんだってばw

 
カミュー:でも行くぐらいなら、出来るんじゃ?

 
ソフィー:それはそうなのだけど。
      またドアに挑戦したくなったら、歯止めがきかなくなる・・・
      そんな気がしてね・・・。

      
 
カミュー:(そのドアが気になった。ドア開け名人と呼ばれた彼女が
       開けることの出来なかったドアだ・・・。)

 
ソフィー:そのドアはね、ファンブルグの南地区から外へ出て
      ずっと東に行った所にある『富豪の隠れ家』にあるんだ。

      
 カミュー:富豪の?隠れ家?
      
 
ソフィー:うん。そこはウィルノアに住んでいた、とある富豪が作ったものらしいんだけど
      今はもう、誰も居ないって・・・聞いてるわ。
      勝手に入っても問題ないと思うの。


 カミュー:(今までフレイア大陸の中央部へは何度も足を運んだが
      そんなものがあるとは知らずにいた・・・。)

 
ソフィー:もし何かわかったら教えてちょうだいね。

 カミュー:(そういって彼女は手を振り、去っていった。)

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富豪の隠れ家へ




 カミュー:(オレはまだ見ぬ富豪の隠れ家を目指し、ファンブルグの街を後にした。
      何度も歩いたこの中央部にも、まだまだ隠された場所があることに
      うれしさを覚えた。

      彼女に言われた通り南地区から外へ出る。     
      そして東の方向へと歩いていった。
      すると、イール方面へと続く橋の手前に
      その富豪の隠れ家はあった。

      見ためは普通の屋敷のように見える。
      
      ここにそのドアがあるのか・・・。

      オレはゆっくりと中へ入っていった。)




 カミュー:(富豪の隠れ家は、今でも使われているような、キレイな状態だった。
       中は広く、あちらこちらにアンティーク家具などが置かれている。

       奥の部屋までいくと地下へ続く階段があった。
       
       階段があった・・・。

       階段があった・・・・。
      
       なげぇ・・・。

       地下7階まであった・・・。

       この7階までくる途中に彼女が話していた、ドアらしきものは見つからなかった。
       見つけたものといえば・・・クマくらいか?。
       各階ごとに1匹ずつ、クマがいた。
       そのクマは近づいても襲ってくるということもなく・・・
       人になれているようだった。
       クマを放し飼いにでもしているのだろうか・・・。
       
       地下7階まで降りると、そこは開かずのドアの間だった。)
       
      
      ここが開かずのドアの間か・・・。
      たしかに分厚いドアだな・・・。


      (鉄で出来た分厚いドアが目の前に立ちはだかる。
       ドアに手をかけると、もちろん鍵がかかっていた。
       押しても引いてもドアはピクりともしない。

       辺りを見回すとドアの間の奥に、地下へと続く階段をみつけた。
       鍵の手掛かりを探しに、さらに地下へ進んだ。
       階段を降りると、そこは富豪の部屋だった。)



  
管理人:ん?誰かきたのか。 

 カミュー:あ・・・。もしかしてこの屋敷の方ですか・・・?

      (富豪の部屋に1人の男が立っていた)

  
管理人:あぁ、わしがここの管理人だ。

 カミュー:え?管理人??     

  
管理人:そうだ。雇われてな。
      ここは最近、国の管理下になったんだ。
      ここで冒険用のスキルなどを販売するためにな。

      昔ここは、盗賊のアジトだったそうだが今はファンブルグが管理しておる。
      盗賊も全員捕まったそうでな。


 カミュー:盗賊・・・。

  
管理人:スキルを売ってやりたいところだが、準備がまだでな。
      冒険者なんだろう?キミは。
      冒険用のスキルを買いに来たんだろうがすまなかったな。
      もう少しまってくれないか。


 カミュー:そうですか・・・わかりました。
      ところでさっき、通りかかったのですが
      上の階のドア、あれはどこへ繋がっているんですか?

  
管理人:あの扉を開けたいのか?あれはわしもまだ開けたことがないのだが
      いろいろ難しい仕掛けがされていてな・・・。
      
      一番の問題は、上の階にいるクマを倒さねばならん。


 カミュー:クマ・・・?。    

  
管理人:ああ、そうだ。来る途中でクマを見なかったか?
      鍵はな、あのクマがもっているんだよ。      
      倒すといっても殺すことはない。
      すこしダメージを与えて、クマが倒れたら
      クマの首から、そっと鍵をとってくればいいだけのことだ。

      あのクマは昔、盗賊が飼っていたクマだそうだ。
      なんでも、あの鍵を大事に守っているという話だ。

          
 カミュー:盗賊たちのクマか・・・。
      もしクマを倒せたら、鍵を使っても大丈夫でしょうか?

  
管理人:あのクマをか・・・。
      まぁ、わしが任されているのはここの屋敷とスキルの管理だ。
      クマを任されたわけではない。好きにしてくれ。
      だが、建物だけは壊さないでくれよ。

      クマを倒せれば後は、お前さんの知恵と運次第だな。


 カミュー:知恵と運??

 
 管理人:そうだ。あの扉には鍵以外にも、仕掛けがあるんだ。
      秘密の番号をドアに入力する必要があるんだ。

 
 カミュー:秘密の番号?

 
 管理人:そうだ。秘密の番号というのは、4桁の数字だ。
      鍵を入れる度に変わる、不思議な仕掛けだ。
      1〜9の数字で構成されていてな、
      1〜9の数字は同じものが使われる事はない。
      数字を入れるたびにヒントが出る。
      じっくり考えればわかるだろう。
      ただし、7回以上間違えれば鍵は壊れてしまう。
      鍵が壊れれば、またクマを倒すところからやり直しだ。

      それでもやるのか?

 
 カミュー:はい。やってみます。

  
管理人:さすがは、冒険者といったところか。
      だが、危ないと思ったら逃げるんだぞ。怪我などされても困るからな。

 カミュー:はい、ありがとうございます。では失礼します。

     
      (富豪の部屋を1人後にする・・・。

       ここは盗賊のアジトだったのか・・・。
       オレは富豪の部屋を出て、クマを倒しに向かった。
 
       来た道をもどりクマを探す。各階にクマがいた事を思い出した。

       クマが大事に守る鍵か・・・奥の部屋には何があるのだろう。
       彼女は開けられなかったと言っていた・・・。
       盗賊の隠れ家に泥棒が入ったっていう事なのか?それとも・・・。

       6階にたどり着くと階段のすぐそばにクマはいた。
 

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クマを倒せ




 カミュー:(クマは近寄っても襲ってくる様子はなかった。
       よく見るとクマの首輪には、小さな鍵がぶら下がっていた。
       あれがあのドアの鍵か・・・。      

       クマの背後に回り、そっと首輪に手をかけた。
       すると!!急にクマが怒り出し、襲い掛かってきた。)

 
クマさん:がおおおおお!

 カミュー:(クマが暴れだす。暴れるクマ目掛けて、アイスフロストを浴びせる)
 
 
クマさん:がおおお!!

 カミュー:(アイスフロストを食らったクマは、静かに床へと倒れこんだ)

  ごめんな;お前に恨みはないんだ
     でも、どうしても、あのドアの先が気になるんだ。

      (クマは目を回して倒れている。
       クマの首からゆっくりと鍵を外した。)

     よしドアを開けるか!

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秘密の暗号を解け




 カミュー:(鍵を手にして開かずの間へと戻る。)

     よしドアを開けるぞ!!
 
      (ドアに鍵を差込み、開けようとすると、
       秘密の番号を入力しろと出て来た。チャンスは7回!。
       まずはどんなヒントが出てくるのかをみて見よう。
       数字を適当に4つ入れてみた。)

     1・2・3・4。 ポチ

      (すると文字盤にヒントが出て来た。)


   
【入力した数字、1234は秘密の番号と0個の数字が一致、2個の数字が含まれる
    *含まれている数字の数は、一致している数字の数を覗いてある】

        

 カミュー:と、いうことは2個合ってるってことか・・・。
      じゃあ、次は 5・6・7・8だな! ポチ


  
 【入力した数字、5678は秘密の番号と0個の数字が一致、1個の数字が含まれる】


 カミュー:この2回でわかったのが
      1〜4の数字のうち2個、5〜8の数字のうち1個
      含まれているという事だから・・・
      秘密の番号は4桁。まだ入力していない「9」は確定だ!!
      じゃあ次、3回目は・・・と
      1・2・8・9 ポチ

      (こういうのが得意な奴いるよな。オレは得意な方ではないが・・・
       もうここで分かった奴っているのか!?
       分かった奴は挙手!!
      

       ・・・ってなにいってんだ?w・・オレw


  
 【入力した数字、1289は秘密の番号と2個の数字が一致、0個の数字が含まれる】


 カミュー:新たに2個の数字が一致したな・・・。
      2個の数字は位置も確定かぁ・・・。
      9の数字は確定だから・・・手前の数字を動かしてみるか
      4回目・・・次はキミに決めた!!
      2・1・8・9 ポチ


  
 【入力した数字、2189は秘密の番号と2個の数字が一致、0個の数字が含まれる】


 カミュー:てことはだ・・・。これ8・9確定だな!!!
      残りは@3回 残る数字は3・4・5・6・7 さぁどれを逝こうか!
     
      最初・・・1234を入れた時、2個正解が含まれていたはずだ
      そして・・・1234に一致した数字はなかった・・・
      さっきの数字1と2に正解はなし・・・
      そうなればきっとこれが!!秘密の番号だ!!!!

      3・4・8・9!!!! ポチ

      (3・4・8・9の数字を入力すると ドアの鍵が大きな音をたてて開いた。
      
       これで奥の部屋へ行ける!!
       オレは分厚い鉄の扉を両手いっぱい押し開いた。)

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ドアを開けたそこには



 カミュー:ここがその部屋なのか・・・?


      (中は埃だらけの、暗い部屋だった。
       頑丈な扉で閉ざされていたためか、盗賊がいた当時のままのような荒れた部屋だった。

       彼女はここへ来たかったのか?
      
       奥へ進むと部屋の隅に本棚と机があった。
       机の上も白い埃が雪のように積もっている。)
       
     
      何もないな・・・。

     
      (そう思い、部屋を出ようとしたその時。
       後ろの方で何かが落ちる音がした。
       振り返ると、奥にあった本棚から何かが落ちたようだった。

       本棚の前までもどり、落ちた本を手に取る。
       鍵の作り方のスキルの書が、落ちていた。)

      鍵の作り方か・・・

      ・・・あれ?・・・これはなんだろう?

      (スキルの書の間から一枚の写真が出て来た。
       盗賊たちの写真だろうか?
       よく見ると・・・そこにはソフィーの顔があった。
     
       全員が笑顔で笑っている。
       楽しそうにはしゃぐ数人に笑顔を向けるソフィー。
       オレはその写真をポケットへと仕舞い込んだ。)
 

 
 管理人:まさか本当に開けるとはな。

 カミュー:(後ろから声がした。振り向くと、さっき話しをしてくれた管理人が立っていた。)

      はい。開ける事ができました。
      でもここには何もなかったようです。

  
管理人:すごい埃だな。ここは当時のままなんだろう。
      そのまま開けておいてくれ。
      明日、ここもキレイに片付けるとしよう。


 カミュー:そうですね。ではオレは帰ります。

 
 管理人:あぁ。気をつけて帰るんだぞ。


 カミュー:(富豪の隠れ家を後にする。
       ドアを開ける事が出来たが・・・
       彼女はオレになにをさせたかったのだろうか。
       泥棒だと自分を偽り、なぜ自分の隠れ家だった場所へ
       オレを向かわせたのだろうか。
      
       ファンブルグへ戻ろう。そして彼女にこれを。
       オレはポケットの上から写真を撫でた。)

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 カミュー:(ファンブルグへ戻ると、オレはすぐさま南地区へ向かった。)

 
ソフィー:あら、こんにちは冒険者さん。
      
 カミュー:泥棒さん、富豪の隠れ家へ行ってきましたよ。
     
      (そう言うと彼女は、一瞬戸惑ったような表情を見せた。
       だがそれは一瞬で、次の瞬間には笑顔に戻っていた)
      
 
ソフィー:中はどうなっていたの??
      話を聞かせてちょうだい。


 カミュー:あそこは今、国が管理しているそうですよ。
      今度、あの場所でスキルの販売がされるようです。
      あなたの言っていたドアだけは、当時のままでした。
 
 
ソフィー:そうなの・・・。
      で、ドアは開ける事が出来たの??


 カミュー:できましたよ。
      クマが大事に守っていましたよ。
      ドアの鍵を・・・。

 
ソフィー:クマが・・・。

 カミュー:クマから少しばかり鍵を拝借して、ドアを開けました。
      そしてその部屋で。こんなものを見つけましたよ。

      (オレはそう言って、ポケットに仕舞っていた写真を取り出した)

 
ソフィー:これは・・・。

 カミュー:(彼女は両手で、写真をそっと受け取った)

      あなたは泥棒じゃなくて、盗賊だったんですか?
      ・・・あの屋敷の新しい管理人が話しをしてくれました。
      あの屋敷は富豪の隠れ家なんかじゃない。
      盗賊のアジトだったって・・・。
 
 
ソフィー:あはははは!
      そうなのね・・・。

 
 カミュー:(彼女は大事そうに写真を抱きしめ、背を向けた。)


 
ソフィー:国の管理下かぁ・・・。
      噂では聞いていたのだけど、本当だったのね。

      写真をありがとう・・・。
      ちゃんと本当の話を聞かせるわ。


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回想シーン
    
 ソフィー:あの隠れ家は、私の全てだった・・・。

      (あの隠れ家に住むまで、私は1人だった。
       ずっと、ひとりぼっちだった。
       ・・・私には家族がなかったの。
       生きて行くために選んだ職業・・・。
       それが泥棒だった。

       なんでかしらね。
       ある仕事の途中で、ミスをしてね。
       モンスターに襲われて、負傷したの。
       護衛の人間に捕まりそうになった時
       ある人に助けられたのよ。
       
       モンスターに襲われて傷だらけだった私を抱えて
       あの隠れ家へ連れて行ってくれた。

       その人が、あの隠れ家の主人だった。
       盗賊団のボス、ベルトだったのよ。
      
       何も聞かず、何も言わず
       私の傷が癒えるまで、あの屋敷へ置いてくれた。)



  
ベルト:傷の具合はどうだ??

 ソフィー:ありがとう、大分良くなったわ。

  
ベルト:そうか、よかった。足の具合はどうだ?

 
ソフィー:足も大丈夫。普通に歩けるくらいにはなったわ。
  
          
      
(その時はまだ、彼らが盗賊団だとは知らずにいた・・・。
      
       最初は私も、そこが富豪のお屋敷なんだって聞かされていたの。
       ここに居る彼らは富豪が戻るまで屋敷の管理をしているんだと。
      
       ある夜にね、彼らが仕事に出かけたの。
       私はまだ足を負傷していたせいで、留守番を頼まれたの。
       ちょっと出かけてくる。クマの餌を取りに行ってくるって
       あの時は言っていたっけ・・・。
      
       クマ達が寂しがるから、ソフィーは屋敷に残ってくれって。
       笑顔でベルトは出て行ったわ。

       その日の夜明け。
       戻ってきた彼らの手にはたくさんの財宝が握られていた。)

 
  
ベルト:みられちまったか

 
ソフィー:ベルト・・・。

  
ベルト:見ての通りだ。
      ここは富豪の隠れ家でもなんでもない。
      オレが作ったアジトみたいなもんだ
      ソフィー、このまま俺たちと一緒に暮らさないか?
      お前もその、同じ同業者なんだろ?


 
ソフィー:ぇ・・・。    
         
  
ベルト:俺たちにはもともと家族がいない。
      ある時出会い、一緒に暮らし始めた。
      気が付けば、また1人、また1人と同じ様な仲間が増えた。
      ちなみにクマのスラもリリもアルもシドも、迷いクマだw。
      ひょんなことから出会い、ずっと共にいる。
      お前がよければずっとここに居ていい。
      嫌なら出て行ってもかまわない。

      オレはここに居るみんなを家族だと思ってる。
      ソフィー、お前もオレ達の家族にならないか?


 
ソフィー:ベルト・・・。

  
ベルト:返事はすぐとは言わない。
      ソフィー次第だしな。


 
ソフィー:(私はそれからも、ずっと富豪の隠れ家に居たの。
       怪我が治って、仕事も出来るくらい体力も回復した。
       あの夜の話は、それ以来ベルトは何も言ってこなかった。
       私は返事をしないままだった。)


  
ベルト:おーい。クマたちの餌の買出し、今日は誰だ!

   
コン:モコが当番だろー

   
モコ:ぇーあたし昨日いったもん

  
ベルト:誰でもいいから早くいって来い!

   
モコ:コンが行くって〜!

   
コン:えーまたオレかよー

  
ベルト:ちゃんと餌やれよーあいつらは食わないとイライラしだすからな

   
モコ:コン!早くしないとコンが食べられちゃうよ!

   
コン:いくいく;;すぐいってくる!!

 
ソフィー:あはは。じゃぁコン、私も付き合うわ

      (毎日が幸せだった。
       している仕事は、大きな声では言えないものだったけれど
       それでもみんなと居る時が、今までで一番の幸せな時間だった。)


  
ベルト:次の仕事はウィルノアの豪邸に決めた。

 
ソフィー:ウィルノアの・・・。

  
ベルト:そうだ、ソフィーと出会ったところだな。

 
ソフィー:あの豪邸へ行くのね。

  
ベルト:そうだ。

 ソフィー:私も行くわ・・・。

  
ベルト:・・・。そうか、分かった。
     じゃあ準備をしておいてくれ。


 
ソフィー:えぇ。分かったわ。

      
(ウィルノアの豪邸に忍び込んだのは2度目だった。
       ベルトと出会ったのもその豪邸だった。
       あの日、ベルトは私と出会った時、下見をしていたの。
    
       そしてその日ベルト達と・・・ウィルノアでの仕事を終えようとした時。
      
       一緒に来ていたモコが居ない事に気が付いたの。)

  
   
モコ:ぃやあああ;

 
ソフィー:(逃げ出す途中で、以前の私のように、モンスターに捕まってしまったの)

      
モコ!待ってて今助けるから!

  
ベルト:ソフィー!モコを頼む。オレは向こうの護衛をなんとかする!
     いいな!無茶はするなよ!絶対戻って来い!


 
ソフィー:えぇ。分かったわ。
      ベルト・・・、これが終わったら、私も・・・
      あなた達の家族になりたい。仲間になりたい。

     

  
ベルト:何言ってんだ・・・お前はもうとっくに家族だ。

 
ソフィー:(そう言って、一瞬ベルトが笑顔をみせてくれた。
       ベルトに背を向けて走り出す。
       私は急いでモコを助けに向かったの。)


   
モコ:きゃああぁ

 
ソフィー:モコぉぉ!!
       
      (モンスターがモコに噛み付く瞬間だった。
       私は全速力でモンスターに飛びついた。
       持っていた剣をモンスターに突き刺したの。
 
       モンスターを倒し
       ぐったりしているモコを抱きかかえて
       急いで豪邸を後にしたわ。
       出口はベルトのおかげで、すんなり抜けることが出来た。

       でも追手は、なかなか引き返さなかったの。
       途中の山道で、見張りをしているコンのところまで行ったわ。)


   
コン:モコ!?

 
ソフィー:ごめんなさい。モンスターにやられてしまって。
      モコに怪我を・・・。
      それにまだ、追手が振り切れていないの。
      ここはもういいわ。モコを連れてすぐ引き返して!
      追手は私がなんとかするから!!。

   
コン:ソフィー1人じゃ危ないだろ!?
      オレも残るよ!!


 
ソフィーベルトに頼まれたの、モコをお願いって。
      だからこれは絶対よ!
      後はコンだけが頼りなの。
      モコを連れて早く!隠れ家へ!

   
コン:わ・・わかった!!
      モコはまかせて!
      ソフィー、絶対戻ってきてね!!

 ソフィー:ありがとう、大丈夫。私もちゃんと帰るから。
     
   
      
(コンとモコが引き返すのを笑顔で見送ったわ。
       そして私は、来た道を戻ったの。
       それからのことは・・・記憶が曖昧なの・・・。
       途中に出くわした護衛をなんとか倒して・・・

       隠れ家に戻ろうとファンブルグへ続く洞窟へ入ったの。

       意識が朦朧として、次に気づいた時にはどこかの商人の家で寝ていた。

       ウィルノアからファンブルグへ向かう洞窟で
       商人一家に倒れたところを助けられたの。
       気が付いたときにはセラルカという村にいたわ。

       その一家が仕入から帰る時に拾われたの。
      
       セラルカで目覚めた私は
       深い傷を負ってしまったせいなのか・・・。
       一部の記憶がなくなってしまっていたの。
       そう・・・家族がいた事を忘れてしまっていたの・・・。)

 

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カミュー:家族か・・・。   
 
 
ソフィー:ちゃんと記憶が戻ったのはそう・・・あれから5年後。
      今になって記憶が戻ってきたの。
      思い出したら・・・いてもたっても居られなくなって
      会いたくて仕方なくて、ファンブルグにやってきたの。
     
      そうしたら噂をきいてね・・・みんなが捕まり・・・。
      屋敷は国が管理するって。


 カミュー:だからオレにその話をしたんですね。
 
 
ソフィー:そうなの。ごめんなさい。
      でも自分で1人で行く勇気がなかった・・・。 


 カミュー:その写真の人たちが家族ですか?

 
ソフィー:そうよ。これが私の家族。
      こんなものがあったなんて知らなかったわ。
      取ってきてくれてありがとう。
   
      クマたちが・・・あの部屋を守ってくれていたのね。

      本当にありがとう。

      もう少し心の整理がついたら。
      クマ達に会いにいってみようと思うわ。
      そして家族にも・・・。

      あのドアを開けて・・・
      そして私の心のドアも開けてくれた
      カミューこそ、ドア開け名人ねw 
 
      本当にありがとう


 カミュー:(そう言って笑った彼女の笑顔は今まで、みた事がないくらい温かく優しい笑顔だった。

       オレは彼女と別れ、いつもの溜まり場へ向かった。
       そう、オレにもいる。この世界で出会った大事な仲間達が。

       みんなを誘って冒険に出かけよう!)

      
       おーい!みんな!
       クエでもいかない??
       PT募集@4!!!w



       


 
         END
  




●脚本家コメント●


今回はドアクエ〜さぁ扉を開けて〜のボイスドラマを聞いて下さってありがとうございました。

コンチェの中で好きなクエの1つがこのドアを開けろというクエでした。

一番最初に、このクエストをしたのは今から約2年前くらぃになると思います。
コルチェの仲間と行かせて頂きました。
リーダーにひっぱってもらぃとことこ着いていったのを覚えています。

途中の秘密の番号を解く時にはみんなで一緒になって考え
んー;; わかんなーい;;なんて唸っていたりもしました。
あの時のみんなで楽しくやったクエストを
ボイスドラマで出来ないかなぁ〜と思って書き出したのが始まりです。

書いている間にも何度かこのクエストに行きました。
ぅん・・・ソロで。
やっぱりクエストは仲間と行った方が断然楽しい!
・・・クマに殺されかけながら仲間って本当に大事だよねと感じました。

一緒にいると楽しくて、たまに喧嘩もし
ちゃぅけどそれでもやっぱりみんなが大好き!

今回出演してくださったキャストの皆様。
すてきED曲をすすめて下さった方。
ボイスドラマを編集してくださった団長さま。

それからこのボイスドラマを聞いてくださった皆様に本当に感謝でいっぱいです。

みんながいたから出来たボイスドラマです。ありがとうございました!

またみんなで一緒にクエストに行きましょう♪

パフェ仔でした。





〜放送を終えて〜
ボイスドラマも3回目となり、そろそろ編集作業にも慣れて来たように思います。
まぁ、まだまだ知らないこと、わからない事だらけですけどね( ̄▽ ̄;)
きっとこれからもっともっと知識が増えていく事でしょう。
(知恵熱を出さないように気をつけますw)

今回は視聴者参加型ボイスドラマということで、新しい試みをしてくれたパフェちゃんにとても感謝しています。
また、ドラマ放送前にどんどん発言をしてほしいとお願いした効果もあったのか、いつも以上に反応があって
わたしはもちろん、今回出演して頂いた皆さんもとても満足できたと思います。

今後も色んな方の脚本を発信していけたらと思っておりますので、
皆さまのご協力をよろしくお願いします(o^▽^)o)ペコッ

                                                そんちゃん