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脚本・編集 そんちゃん

  CAST
ヒカル(開くもの) cv.そんちゃん
リーユン
バルケス
アシャフ
サザンカ
cv.ハロ
cv.まめ鋼
cv.パフェ
cv.Shin
レボルスン(レボルオン) cv.絹の魔法使い
神官ベミウス cv.よーこ
ケファ、パプティスマ
cv.???



ヒカル:(『開くもの』になってから数週間が経っていた。
     わたしはまたモンスター退治などの依頼を受けながら情報を集めた。
     でも、まだ神域と通じる扉については何もわかっていない。

     さらに足を伸ばそうと、セレーネ大陸の中でもっとも北にあるアルパネスという村を目指した。)

     ぅー。
     さむいさむいさむいさむい!

     (辺りは一面の銀世界。更にこれでもかというくらい雪が降っている。)

     暑いのも寒いのも苦手なのよー!

     (ホルスがたまに出してくれる小さなヴォルケに温まりながら先を急ぐ。)

     こ…凍えちゃう…

     (手足の感覚が完全に消えてしまうかと思った時、降り続く雪の向こうに明かりがいくつか見えた。)

     あ…あれがアルパネス?
     助かったぁ!
     
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■アルパネス


ヒカル:(全身が氷になりかけながら村の1軒の家のドアを叩く。)
    
レボルスン:おや?いらっしゃい。こんな場所にお客さんとは珍しいな。

ヒカル:す、すみません。少し休ませてもらえないでしょうか…?

レボルスン:まあまあ、ゆっくりしていきたまえ。
       ずっと家にこもる仕事をしているとなかなか外の人と話す機会がなくてね。
       お客さんは大歓迎さ。


ヒカル:(家の主人は快く迎え入れてくれた。
     そして、わたしに暖かい飲み物を入れて暖炉の前に座らせてくれた。)

     はぁ〜〜。生き返るぅ〜。

レボルスン:ははは。おっと、自己紹介が遅れたね。私はレボルスン。
       この国の歴史をまとめるのが仕事さ。


ヒカル:歴史ですか。

レボルスン:ほんとうはファンブルグみたいな場所のほうが資料も豊富なんだけど、
       性格のせいか静かな場所が好きなものでね。

       考古学の資料で大昔に想いを馳せるとどきどきするんだ。
       わかるかい?昔はきっとすごい事件の連続だったんだろうなあ……
       安心して眠れるなんて、まったくやな時代だよ。


ヒカル:ふふ。安心して眠れる方がいいじゃないですか。

レボルスン:まあ、そうかもしれないけどね。
       ああ、それと、おもしろいものを見つけてしまってね。
       それを研究するためにもここを離れるわけにはいかないのさ。


ヒカル:おもしろいもの?

レボルスン:見てみたいだろう?

ヒカル:はい、是非。

レボルスン:そうかそうか。やっぱり見たいよね。そいつはここの地下室にあるんだ。
       ちょっと見にいってみるかい?

       いま片付けてる仕事の区切りがついたらすぐ行くから、
       先に行っててくれるかい?


ヒカル:はぁい。
    (すっかり空っぽになったカップを返し、わたしは教えられた階段を下りた。)

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■民家地下


ヒカル:こ、これは!
    滅びの村にあった石版にそっくり…

    (石版に触れてみる… すると、またあの暗闇に引きずり込まれるような感覚に襲われた。)

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■過去の民家地下


リーユン:ヒカル、もう傷は大丈夫なのか?




ヒカル:リーユン!?
    (気がつくとわたしはベッドに寝かされていた。
     そして心配そうに覗き込んでいるのは青い髪に赤いバンダナ姿のリーユンだった。)

リーユン:帝都にいるラウレンスの出方が気になる。
     我々は一足先にアスファンに戻るが、ヒカルはもう少しゆっくりしていくといい。


ヒカル:あ、うん…

バルケス:こいつを持っとけよ。

ヒカル:バルケス…これは?

バルケス:リーユンのラグナロクの刃の欠片さ。
      まあお守り代わりにはなるだろう。
      無くすなよ。


アシャフ:私がいなくなるからって泣いちゃだめよ。
     帝都でまた会いましょ。


サザンカ:ううむ…君はアシャフと本当に仲がいいな……

ヒカル:アシャフ、サザンカ…

リーユン:じゃあ、また後でな。

ヒカル:(そのまま4人は階段を上がっていった。

     ベッドから降りてみる。
     やっぱり怪我なんてしていない。
     また誰かと間違えてる?
     考え事をしていると今度はレボルスンさんが下りてきた。)

レボルオン:おや、具合はもういいのかい?
       ああ、君のお仲間ならさっき発ったよ。
       なあに遠慮はいらんさ、良くなるまでぐっすりと休むといい。


ヒカル:レボルスンさん…?

レボルオン:え?レボルスン?誰だいそりゃ?僕はレボルオンだよ。
       まだ熱が下がってないんじゃないかい?


ヒカル:(そう笑いながら、レボルスンさんにそっくりなその人は、わたしの額に手を当てた。)
 
レボルオン:大丈夫そうだね。
       しかし、君らもずいぶんがんばったねぇ。
       まさかあのリヴェリウスを人間が倒すとは思ってなかったよ。


ヒカル:(リ、リヴェリウスを…!?)
    
レボルオン:これで枕を高くして寝られるってもんだ。
       そういえば、あの剣が役に立ったようだね?
       僕も平和に貢献した一人ってことになるのかなぁ、あはは。


ヒカル:(さっきバルケスから渡された欠片を見る。リーユンのラグナロク…)

レボルオン:おっと、でもまだ帝都じゃ戦乱が続いてるんだったな……
       これからは人間同士の戦いかあ……安心して眠れないなんて、まったくやな時代だよ。


ヒカル:(ふふ。名前も顔もそっくりなのに言ってることがぜんぜん違う。)

レボルオン:しかしラウレンスごときが帝国を牛耳ることになるとは思わなかったね。
       あいつは危険だ。為政者というより狂気の科学者だな。
       皇帝アルカディアが死んでこの狂った帝国も終わりかとおもったけど、
       ああいう連中はいつの時代でも出てくるものなんだねぇ。
       まったく歴史というやつは興味深い。

       おっと、病人相手に長話をしてしまったね。傷に障る、休みたまえ。
       あとで食事をもってくるよ。


ヒカル:(そう言ってレボルオンさんは階段を上がっていった。

     ふと見ると、部屋の隅にあの石版がある。
     近づいて触れる…)

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ヒカル:(階段を上がると今度は間違いなくレボルスンさんがいた。)

レボルスン:おや!?どこに行ってたんだい?先に地下に行ってるものだと
       思ってたのにいないから心配したよ。


ヒカル:(今度こそ絶対に夢じゃないと確信した。
     何故なら手の中には、バルケスから受け取ったラグナロクの欠片がしっかりと握られている。

     レボルスンさんにお礼を言って家を出た。)

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ヒカル:(外に出た途端、ラグナロクの欠片が光りだした。)

    これは…
    どこかに導こうとしてる?

    (光を頼りに村を出て、また雪の中へと歩き出す。
     もう寒さは気にならなかった。

     光は雪原の中の大きな石版の前にわたしを導いた。

     迷うことなく石版に触れる。
     するとラグナロクの欠片が激しく輝きだし、光に包まれた。)

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■ガーズラウンド


ヒカル:(目を開けるとそこは洞窟のようだった。
     先へ進むと古い遺跡のような入り口があった。
     そしてその前に人がいる。)

神官ベミウス:こ、これは『開くもの』でいらっしゃいますな。
        私はアステリア神殿の神官ベミウス。


ヒカル:アステリア?
    神官さんがどうしてこんなところに?

神官ベミウス:この地に邪悪なるものが存在するという噂を聞き、
        もし真実であるなら封印しようとやってきたのですが……。
        いやはや、私の手に負える代物ではありませんでした。
        しかしあなたなら、きっとここに棲む呪わ……
        いや、魔族どもを再び封印することができるやもしれませぬ。よろしく頼みましたぞ。


ヒカル:はい…
    (なんか怪しい感じがするのは気のせいかなと思いつつも進むことにした。)

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ヒカル:(10階ごとに、アステリア神殿の奥で戦ったイスカリオテにそっくりな鎧のモンスターが待ち構えていた。
      まぁ、イスカリオテほど強くはないから助かったけど…

      51階まで降りたところで辺りがほとんど見えないくらいに暗くなった。)

      な、なにこれー。これじゃ進めないじゃない。

     (慌てるわたしをよそに、ホルスが小さく炎を灯す。)

     ホルス、あなた本当に役に立つわね〜。

     (感心して言うと、エデンが心なしかしゅんとしたように見えた。)

     エデンだってすっごく頼りにしてるんだから!



     …えっと、ここさっきも来た?

     (薄暗いのと入り組んでるのとで何度も同じところに出てしまう。)

     あれ…行き止まり…
     アステリアのも迷路みたいだったけどここの方がわかんない!
     なんなのよ…ここは…

     (襲ってくるモンスターをなぎ倒しながら、道に迷いまくる。)

     た…体力が…もたない…わ…
     
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■祓(ガーズラウンド地下60階)


ヒカル:(やっとの思いで60階にたどり着いた。そこは元の明るさだった。)

    ま、眩しい!

    はぁ…60階かぁ…またここにも鎧さんがいるのかなぁ。

    (ふらふらしながら辺りを見る。

     しかし、そこには鎧の姿はなく、ただ部屋の真ん中に
     古代文字のようなものが書かれた大きな石があるだけだった。)

    うーん…
    次の階段もないし…

    とりあえず休みましょう。

    (これにはエデンもホルスも賛成だったらしい。
     一応辺りを警戒しながら座って体力を回復する事にした。)

    ふぅ…
    おなかすいたなぁ。
    ね、お弁当食べよっか。

    (エデンが大喜びで、行儀良く座り直す。
     その向こうで、すました顔をしたホルスがこちらを気にしているのがわかる。)

    ふふ。
    今日のお弁当はね〜。
    じゃじゃーん!ちまたで大人気のオムレツだよ。
    これ、食べてみたかったんだよね。

    ああ、エデン!!
    よだれよだれー!

    わかった、わかったってば!あげるから落ち着いて!
    ほらー。ちゃんと行儀良くしないとあげないよ?

    はい、これはエデンの分ね。で、これがホルスの。んで、これはわたしの!

    んじゃ〜
    いっただっきまーす!

    おいしいねぇ。やっぱ人気あるのわかるわー。
    って、エデンもう食べちゃったの?
    あー…、しょうがないなぁ、わたしの残りあげるよ。
    ふふ、エデンは食いしん坊だなぁ。




    うーん…
    やっぱ…あれしかないよねぇ。

    (お腹も満足し、体力がほぼ回復したところで目の前の巨大な石をじっと見る。)

    ここにずっといる訳にはいかないもんね。

    (石に触れた瞬間。目の前に黄色と赤色の2体の鎧が現れた。)

    あー。そうくるんだ…

    (力なくうなだれながらも弓を構える。)
     
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■戦闘開始


ケファ:…憎きリヴェリウス…


パプティスマ:…今宵昔年の恨み晴らすべし…


ヒカル:(いつものように弓を引き絞り狙いを定める。



     黄色い鎧が魔法を唱えだした。
     そこにわたしとエデンの攻撃が炸裂する。

     と、赤い鎧が長剣を振り下ろした。
     とっさにかわしたものの、剣が足をかすめる。)

     痛っ…!

     (次の瞬間、体が光に包まれ傷が塞がっていく。
      ホルスがわたしに癒しの呪文、ヒールをかけてくれたのだ。

      すぐに体勢を立て直し、再び黄色い鎧に矢を放つ。

      エデンとホルスの攻撃も手伝って、徐々に黄色い鎧は砕けていく。
      そして地面に崩れ落ちた。)

パプティスマ:…神と人がいる限り我が命は永遠なり…

ヒカル:よし、あとはあなただけよ!

    (赤い鎧に向き直り、矢を放つ。鎧はその矢を長剣で受け流した。)

ケファ:永遠の静寂こそ我ら呪われし者の望む世界
    死せよ…


ヒカル:(鎧の連激が来る。
     エデンと目配せをして左右に別れ、鎧をとらえる。

     矢とエデンの体当たりとホルスの魔法で、ついに赤い鎧も崩れ落ちた。)

ケファ:…リヴェリウス共々いずれ屠ってやろう…

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■戦闘終了


ヒカル:…勝ったぁ。
    (力を使い果たし、わたしもエデンもホルスもその場にへたり込む。
     そこへさっき入り口で会った神官がやってきた。)

神官ベミウス:倒してしまわれたのですが!?な、な、なんということを!
        ……これでは我々の計画が……あ、いや……ごにょごにょ……


ヒカル:え?
 
神官ベミウス:…ゴホン…開くものよ、汝の武勇確かに拝見致しました。
        アステリアのブルメイル様もさぞお喜びでしょう。
        彼の呪われしもの……いや、ごにょごにょ……
        魔族を討ち倒したことによって、そなたの勇名もこのファーレン王国に轟くことでありましょう。
        では私はこれにて……


ヒカル:(それだけ言うとそそくさと行ってしまった。
     やっぱり怪しい…だけど追いかけて問いただすほどの体力は残っていなかった。)




〜編集後記〜

このガーズラウンドという場所は、コンチェでいうと蛙の塔に似ています。

10階ごとに出てくる鎧のボスを倒すと聖詔というものがもらえ、それを使うとそのボスの次の階に飛ぶ事ができます。

そして、ガーズの各階のボスは戦闘なしで進むことも出来ます。
それには、それぞれ専門のR8スキルをどれかひとつ習得している事が条件になっています。

  10階は、調教、ブリーダー、封印の使い魔系3職。
  20階は、魔術師。
  30階は、剣士・戦斧闘士・騎士の近接3職に弓術士、格闘、忍者。
  40階は、クレリックと巫術師。
  50階は、呪術師。

でも、ボスを倒さないと聖詔はもらえません。
また、50階のボスは倒しても聖詔はありません。

一応各階のボスの紹介もすると、
10階、聖詔の一のボスはナバ。召喚系のボスで、取り巻きを召喚しまくってきます。
20階、聖詔の二のボスはテルマイ。魔法系。
30階、聖詔の三のボスはゼベタイ。物理系。
40階、聖詔の四のボスはアルファイ。回復系。
50階のボス、マティアは呪術系のボスです。

50階までの5体の鎧ボスは、開きクエのイスカリオテと同じ外見です。

そして最下層の60階はパプスティマとケファ。
パプスティマが黄色い鎧で魔法系、ケファは赤い鎧で物理系ボスです。
かなり強く、なかなかしんどいですが戦闘系のランクアップ条件のクエストになるので
戦闘系なら必ず通る道です。


そして、聖詔の三を使った31階〜39階は雑魚レベルが47〜49で敵も弱いのでレベル上げに良く行きました。

クロゲはバーストが毎日1時間追加されて、6時間まではたまるので
ソロで一気に消費したりしていました。
もちろんキューブはモンスターメールで無駄なく売りながらw

キャラはもちろん、ペット育成にもよく通った稼ぎ場所です。
ガーズの中は迷路みたいになっているのですが、お陰で31階〜39階まではしっかりと道を覚えていますw


ちなみにドラマの中でホルスがヒールを使っていますが、当然ペットは使用できないスキルです(´・ω・`)
ドラマ内だけ使わせてやってくださいねw